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コラム:Bluetooth SBCについて

前提

  • この文書はBluetoothのSub Band Codecについて、正しく評価されていないと思われるので、多少なりともその技術に携わった者からの意見を述べさせて頂きます。

Sub Band Codecとは

  • 音声圧縮手法であるSBCは無線環境が良ければ350Kbps程度でデータ転送する事が出来ます。しかしながら、 無線環境が良くない場合にはリアルタイムでの接続性を重視して、データレートを落として通信仕様とする手法です。
  • この記事を読んでいる皆さんのご自宅にも電子レンジはあると思いますが、Bluetoothヘッドホンで音楽を聴こうとしたとき、電子レンジの近くに寄ってみてください。電子レンジは加熱中に強烈なノイズを放射しますので、大抵音が途切れます。また、外出中においては、急行電車や通過電車が通り過ぎるときに駅のホームでBluetoothヘッドホンで音楽を聴いてみてください。電車に搭載されたインバータの動作がノイズとなり、音が途切れる事があります(電車によりますが、減速中の通過電車が加速するときにノイズを拾いやすいようです)。
  • SBCはBluetoothにおいてヘッドセットでの音声通話に使われたり、音質よりも環境の変化に対応できる事を重視するコーデックとして開発されました。この仕組みのキーになるのがbitPoolというパラメータです。bitPoolはペアリング時の相互の通信で決められますが、bitPoolが大きいとコーデックとしてより多くの高周波成分をデータとして転送するようになり音質としては良くなります。一方、bitPoolがが小さいと音質は悪くなりますが、高周波成分を積極的にカットしてコンパクトなデータブロックとして転送するようになります。これは単位時間当たりのデータ量を減らすことになり、データブロックが小さいために通信時に必要な実時間が少なくて済むので(無線環境がある程度不安定な場合でも)無線環境が安定している時間でデータブロックを転送できる確率はグンと大きくなります。SBCはbitPoolを動的に変化させ無線環境の変化に柔軟に対応する仕様となっています。
  • 個人的な印象では、bitPoolが1桁ならAMラジオレベル、10〜20ならFMラジオレベル、20以上なら外出先でロックやポップス音楽を楽しめるレベルといった感じです。とある国内メーカ製ヘッドセットはbitPoolの初期値が50で、別メーカの海外製ヘッドセットはbitPoolの初期値が32でした。多少なりとも音質として良いところからスタートしたいというのは日本人気質なのでしょうか。ちなみに、計算上はbitPoolは80程度まで上げられるようですが、データ受信側(ヘッドセットなどの再生機)のデコード能力や電力消費量を気にしているのか、そこまで高いbitPoolを初期値として採用しているものはありませんでした。と言ってもこれは随分前の調査なので最近でも同じかどうか疑問ですが。
         

AAC、MP3との比較について

  • AACやらMP3やら他のコーデックを比較されSBCは音が良くないんだね、という結論が出ている事があるのですが、音質を重視するコーデックと一緒にして、音質を重視した評価をしたら、SBCが1番になれるはずはないのです。上述のようにSBCは音質を第一とせず、環境対応性を重視しているのですから。

まとめ

  • 簡単に言うと、目的の違うものをそのまま比較しても正しい評価になりませんよね、という意見としてまとめさせて頂きたいと思います。SBCの不遇な取り扱いに違和感を持っている次第です。こういった経験を活用したいという話があれば受託案件として承りたいと考えます。      

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